2019年度春季リーグ第六戦目 戦評

 

201956(月・祝)に行われた2019年度春季リーグ第6試合目、甲南大学戦の戦評です。

 ゴールデンウィーク
最終日に迎えた大阪府立大学(以下、府大)の第6試合目の相手は、圧倒的な力で今季負けなし、首位の甲南大学(以下、甲南)。強敵だが、現チーム最後の試合を勝利で飾るべく、意気揚々として臨んだ。

 
スローオフは甲南。初回の攻撃から得意の2vs2であっさり先制され、2点目もルーズボールを拾われて奪われる。府大は、甲南が誇る立体DFの間から納塚がブラインドシュートでまず1点返すと、速攻で先頭に走る山下、広瀬までパスを繋いで3連続得点。甲南もすかさず連続得点するも、今度はセット攻撃で、甲南DFを崩し、山下から対角の位置にいる佐用にラストパス、佐用が落ち着いてシュートを沈める。あせることなく甲南が再び連続得点するのに対して、納塚がDFの半身かわしながらシュートを流し込む。両チームともDFに集中しノーマークシュートも両GKのナイスセーブし、得点の入らない時間がしばらく続くが、この状況を破ったのは、今日までサイドのレギュラーとして活躍し続けてきた、山下と広瀬。まず山下が逆足で飛び込み相手GKの頭上を撃ち抜くと、次は佐用のアシストから広瀬が引っ掛けのコースでシュートを沈め、7-6。シーソーゲームに一旦休息入れようと、府大が1回目のタイムアウト。

 
タイムアウト後、総力戦になると判断し逆サイドを山下から瀬川、GKを村井から角田に交代。今度はサイドから得点する攻撃にシフトした甲南に逆転されるが、納塚がシュートフェイントから流れながらのシュートを再び押し込む。甲南側が、徐々にメンバーを入れ替え温存していた主力選手が出場し始めると、4回生GK・角田も次々と打ち込まれるシュートを止め切ることができず、またしても府大は連続失点。リードを開かれまいと、セットOFでオフ・ザ・ボールの動きでマークするDFを振り切りフリーになった納塚のシュート、そして全員で作ったチャンスを広瀬がしっかりものにし、10-11。甲南1回目のタイムアウト。

 
タイムアウト後、甲南の素早い速攻で失点し点差は2点。残り5分で同点もしくは逆転を狙う府大は、フリースローから納塚のブラインドシュートが再びゴールに吸い込まれ点差は1点。その後の攻撃を再出場のGK・村井を中心に抑えると、速攻で走り込んでいた瀬川がパスを受けると、そのまあスピードに乗って目の前のDFをかわしながらシュートを決め、同点。瀬川の得点に勢いづいた府大だったが追加点はならず、前半終了間際に、手痛い逆速攻に走られるが、村井のビックセーブで失点を防ぐ。なんとか12-12の同点で後半に望みを託す。

 
後半から、甲南も他チームを圧倒してきた主力選手を全員揃え、DFシステムも、前半絶好調のエース納塚、チャンスメイクが光る佐用の両45°に厚いマーク仕掛ける2:4DFに変更し、ついに牙を剥く。府大も、死闘不可避のこの後半戦で、体力が回復した山下をサイドに戻し、井神の代わりにスピードが売りの大湾を投入。

 
まずは、手堅いDFからさらに速さが増した甲南の速攻を村井がまたしてもナイスセーブするが、豪快ミドルを浴び後半先行したのは甲南。しかしクイックスタートから広瀬まで繋げると広瀬がサイドシュートを決めきり、同点に。次に仕掛けたのは府大。相手のパスミスを誘い、村井から納塚のワンマン速攻が決まり府大がリードする。再びパスカットから山下へボールを預け山下がしっかり得点し、さらに、セット攻撃でその山下から逆側の広瀬にパスが通り、広瀬が果敢に飛び込みこれも得点。3連続得点で一気に流れが府大に。これで止まらずさらにさらに、相手の帰陣の遅さを突き、6mライン付近でフリーになっていた山口へ、センターラインにいる納塚がDFの間をくぐり抜けるパスを通し山口のポストシュートで得点。そしてセット攻撃でコートプレイヤー全員で動き回り甲南のDFラインを一瞬下がったところを逃さず、納塚のミドルシュートが炸裂し5連続得点。13-18で完全に流れに奪われた甲南はこれで2回目のタイムアウト。

 
タイムアウト後、甲南のポスト攻撃が府大にまた襲いかかるが村井がガッツ溢れるセーブで阻止し、力のあるミドルシュートも弾き返すが、ポスト攻撃を防ぐのは容易ではなく甲南のポストから再び得点を奪われると、サイドから回り込んでの強力ミドルも飛び出し15-18。立て直しを図るため、府大2回目のタイムアウト。

 
府大側は大湾と井神を入れ替え、再び試合が始まる。井神が2:4DFの低くなった所を得意なカットインで得点すると、甲南のカットインシュートをセーブし、そのまま村井から山口へワンマン速攻、山口らしいシュートで追加点。再び5点のリードを奪うが個人能力で優る甲南も2点返す。府大もセット攻撃で納塚・佐用にマークが集中するDFを逆手にとり、DF間のスペースが広い場所へ井神が走り込んだのを納塚がアシストパス、井神が決め切り、17-21。甲南も最後のタイムカードを切る。

 
タイムアウト後は、素早いクロス攻撃で甲南が得点するが、クイックスタートで納塚が切り込み、真ん中に空いたスペースに井神を走り込ませ、スピードにのる井神がランニングシュートで得点。甲南も左サイド側からサイドシュート、カットインシュートで襲いかかるが、村井が身を挺して止めまくる。甲南は主力選手のミドルシュートでようやく取り返すが、府大も1:2:3に戻した甲南の立体DFに慣れてきたか、果敢に攻めまくる。先輩達の最後の試合を勝利で終わらせたいという思いをプレーで見せ続ける3回生納塚のミドルがまたゴールを揺らす。甲南も逆速攻等得意な形で3連続得点で詰め寄る。山下がわずかなスペースから飛び込み得点すると、失点後のリスタートでも納塚から山口の中継、最後は再び山下のサイドシュートが決まったが、甲南も凄まじいクイックスタートからのミドルシュート。ついに府大は1点差まで詰められる。残り2分でのセット攻撃でフリースローから納塚がシュートフェイントをかけDF2人引きつけると、甲南から再三やられてきたポストを絡めた2vs2をし返す。山口にラストパスを通すと、山口が冷静にシュートを決め、2点差に。そしてチーム全員で直後の甲南の猛攻をしのぐと、府大も最後のタイムカードを使う。

 
残り30秒余り、2点の貴重なリードを使い、ここで元コートプレイヤーである4回生GK・光田を投入し7人攻撃へ。少し練習していたセットプレーが上手くいき、光田がフリーな状況を作り、光田がコートプレイヤー時代そのままのシュートで見事決めるものの、ラインクロスの虚しい判定。光田が帰陣するまで6人で必死に守り抜き、ようやく試合終了し26-24。死闘の最終戦を大金星で幕を閉じた。

得点内訳】納塚8 広瀬5 山下5 山口3 井神3 佐用1 瀬川1

 4
回生最後の試合でしたが、4回生全員が出場し、それぞれが見せ場を作りました。また、出場した下級生もこの1年間での成長を感じさせてくれる活躍をしました。


 
これで2019年度春季リーグの公式戦が終了しました。これまでの戦績上、入れ替え戦に進むことは予定されてないので、この日をもって4回生は全員引退となりました。この1年間、チームを牽引していただきお疲れ様でした。

 
また、最終戦、試合会場にお越しくださり応援していただいた、顧問の吉井先生、OBOGの皆様、保護者の皆様、その他関係者各位の皆様、本当にありがとうございました。

 
リーグ全体の結果や現チームの1年間のまとめは、後日改めて更新させていただきます。
【納塚】