平成30年度秋季リーグ第三・四戦目 戦評

 

第一戦、第二戦目で2部の厳しさを痛感した府大の、秋季リーグ第三戦目そして第四戦目の対戦相手は、京都大学と大阪市立大学。

 

まずは、第三戦目。会場には、大阪府立大学応援団が来られ府大は応援団からのエールを背に、試合に臨んだ。開始3分後、戻りが遅れたスキを突かれ先制される。それからさらに3分経って第一戦・二戦と、ここまで不調だった納塚のミドルシュートで取り返す。それからは相手の堅守速攻を、大学で初の先発出場した二回生GK・村井を中心に必死に守り、前半15分、納塚の豪快ミドルでようやく均衡を破る。しかし相手に火をつけてしまったか、得意の速攻から連続得点を許してしまう。巻き返しの1本を決めたのはやっぱりこの男、エース・納塚。フリースローでキャプテン・花市の頭脳プレーでイエローカードをもぎ取ってから仕切り直しの笛の直後、ワンフェイント入れてからのシュートは、相手GKを嘲笑うかのようにGKの逆を突いた一撃となった。さらに、納塚のシュートを相手DFが必死にブロックしサイドラインを割ったボールを山下が素早く拾い納塚へパスすると、相手のDF陣形が整わぬうちに花市に預け、花市が泥臭く押し込み逆転。イエローカードも与えられた相手はここで1回目のタイムアウト。ギアを入れ直したかまたも速攻で同点にする。村井のナイスセーブ連発でなんとか失点を最小限に乗り切ろうとするが、2部の底力を感じさせる攻撃で府大は4連続失点を喫す。対して府大の攻撃は、次第に納塚へのマークが厚くなると、ゴールも遠くなり、前半はお互い、守りが功を奏したのか、かなりのロースコア。4-62点ビハインドで折り返す。

 

 後半も相手の速攻から失点を許すが、イエローカードの枚数が溜まり退場者を出し一人少なくなったところを広瀬がサイドシュートをきっちり決める。今日から本格的に攻撃参加を行うルーキー・山口のノールックパスで追加点なるかと思われたが相手GKのナイスセービングに阻まれる。相手は人数が揃ったところで再び得点するが、クイックスタートから山下が待ってましたとばかりにシュートを決め返す。山口の攻撃の組み立て、井神のアグレッシブDFで流れが徐々に府大へ傾いていくかに見えたが、不覚にもここで相手に7mTを与えてしまう。が、GK角田がシャットアウト、流れを相手に渡さない。広瀬からの花市のシュートは枠を捉えず、反対に相手のセットプレーで失点するが、すぐに山口のチャレンジで7mTを獲得、納塚がきっちり決める。その後も1点取られては山下の速攻で1点取り返し、後半中盤で相手による2回目のタイムアウト、スコアは8-102点ビハインドの状態から抜け出したい府大は、タイムアウト後の相手のセットプレーを山下・納塚が身体を張って止めると佐用のカットインで2度目の7mT獲得、ここも納塚が臆することなく決めついに差は1点となる。それからは両チームともDFがよく試合がまた動いたのは2分後の後半17分、広瀬がサイドから回り込みロングシュートを決めると、相手のミスから素早くボールを前線に送り佐用のロングシュートの跳ね返りを、頼れる男・山下がねじ込み、これで3連続得点で遂に逆転に成功する。粘る相手に1点返されここからは死闘、必死にボールを奪いあう。しかしまだ流れを持っていた府大。失点の危機を相手選手の不正入場により回避すると一人少ない相手を攻めて納塚からのパスに花市が3度目の7mTを獲得。決めたら逆転、誰もが緊張するこの場面を、シューター・納塚は決め、これでこの日、3度の7mTを成功させた。納塚と同じ二回生の村井、相手チームのGKのセービングが冴え、なかなかスコアが動かないまま後半25分、相手の速攻のパスを勝負勘の強い納塚がパスカット、そのまま一人で持っていきリードを2点に広げるダメ押し弾を決めると、相手は最後のタイムアウトのカードを切る。相手の怒涛の2連続得点を許し流れが相手に傾きつつあることを感じた府大ベンチはタイムアウトを取り挽回を試みるが、タイムアウト後、相手チームは攻撃の要である納塚にマンツーマンDFを仕掛け、上手く立ち回らせてくれない。相手の思惑にはまってしまったか後半28分、相手選手のシュートモーション中に妨害してしまい逆転の7mTを与えてしまう。この絶体絶命のピンチを、最後の砦、GK・角田がまたもやナイスセービングで救う。そのまま試合終了、13-13の超ロースコアの引き分けで幕を閉じた。

 

【得点】納塚7 山下3 広瀬2 花市1

 

 

 

 

 第三戦目の翌日、第四戦目。太陽が丘へと場所を移し、迎え撃つは、定期戦でもしのぎを削り合う好敵手・大阪市立大学。府大は、今度こそ勝利を!と意気込んで試合に臨んだ。

 

開始早々、相手の主力選手から2点立て続けに奪われるが、自分たちのDFに集中してから反撃開始、速攻から佐用のカットインで初得点。またもやDFからの速攻で飛び出していた井神にボールが渡り、そのまま得点で追いつく。こぼれ球で失点するものの、山下が納塚から少し逸れたパスをナイスキャッチしそのまま相手GKの顔横シュート、山下に負けじと広瀬も井神のパスミスをカバーし流れるようなサイドシュートを決め、今度は府大がリードする。さらに相手のパスミスから走り出し中央に切り込んできた納塚へボールを預けて納塚の速攻シュート、セットプレーの山下がまた味方のミスをカバーして自分で打ち込む、そして一人かわした佐用がDFの裏に走り込んできた広瀬にパスを通し広瀬が決め、気づけば6連続得点。1点返されるが反対側からDFをずらし最後は井神から広瀬へつなぎ広瀬のサイドシュートで1点。しかしその後は単調な攻撃でリズムを崩し逆に相手のシンプルな攻撃で連続失点、立て直すために一度タイムアウトを取ると、タイムアウト後は、前回から試合に出場しパスで多くのチャンスを演出している山口がここで一人かわした後にフリーなった佐用へアシストし佐用がきっちり決めると、ロングシュートで再び佐用が決めチームを盛り上げる。佐用に続き、タイムアウト前後で人数をかけられ思うように攻めることができなかった納塚が、一瞬のスキをつき豪快なステップシュートを突き刺す。1点取られてもパッシブの笛が鳴る前に今日も頼れる男・山下がロングシュート、山口・納塚で相手DFを翻弄しまた山下が決める。リードを広げられた相手ベンチがたまらずタイムアウトを取る。タイムアウト後は、前半終了間際でも闘志を見せてきた相手に2点献上し佐用にもイエローカードが。しかし今日はノリに乗った両サイドの一人・広瀬が7mTを獲得すると納塚が落ち着いてゴールに沈め、前半は14-9で優位に立つ。

 

後半、府大がどこかリズムの悪い攻撃をしてしまい得点できないでいるうちに失点。すぐさま今日は山下、広瀬とともにチームを引っ張る佐用のロングシュート、広瀬がドリブルで持ち込み速攻シュート、得点し返すが、後半からスイッチの入った相手に、ミスも重なった内に4連続得点を許してしまい府大は流れを変えようと2度目のタイムアウト。タイムアウト後、佐用の好判断でフリーになっていた山口がリーグ初得点。しかしなかなか屈しない相手に1点、佐用の、DFでボールを奪い一人で速攻シュート、速攻中にボールを取られまた1点の一進一退の攻防。次第に攻め手を欠けるようになった府大だが、副主将・佐用が一人、ロングシュートを立て続けに2本決め奮戦する。さらに佐用からのパスで花市がシュートを押し込み3連続得点で前半終了時の点差に戻した。しかし相手の主力を抑えている府大DFに対して、相手チームは両サイド、ポストにボールを回し強引にシュートを打ち込み、前回から引き続き先発するGK・村井に襲い掛かり、2連続失点を喫す。じりじりと追い上げてくる相手に、ここまで上手く抑え込まれていたエース・納塚が意地の一発で1点。が、気迫迫る相手に次々とゴールを破られ、同点で府大の攻撃でパッシブの合図が出た後半29分、ワンプレーに全てをかけるために3度目のタイムアウト。しかし、タイムアウト後、納塚のロングシュートはゴールの枠からわずかにそれてしまう、こうなれば引き分けで終わりたかった府大だが、執念の勝る相手の攻撃に、頼みの綱のGK・角田も止めることができず逆転され、22-23、無念の試合終了のホイッスルが鳴り響く。

 

【得点】佐用7 納塚4 広瀬4 山下4 花市1 山口1 井神1

 

 

 

第三戦目ではよく守りましたが、非常に攻め手の欠けた試合運び、第四戦目ではリードをしたうえでの試合運び、また追い上げられることに対してのメンタルの弱さが課題となりました。総括して、2日連続という厳しいスケジュールでしたが、両試合とも勝利までのあと一歩で踏みとどまれない弱さが露呈してしまいました。2部残留の可能性を疑わず、残り2試合となりましたが、力を出し切りたいと思います。

 

第五戦目は、924()14:15vs神戸大学@和歌山大学です。OB.OGの皆様、ご多忙とは存じますがご声援のほどよろしくお願いします。

 

また、第三戦目では選手達に熱いエールを送り共に闘って頂いた大阪府立大学応援団の皆様、本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

 

【納塚】

 

 

 

*更新が大幅に遅れて申し訳ありませんでした。